『ペテロの葬列』 第2話 あらすじ&感想【ネタバレ注意】

 

 

「相関図」

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「あらすじ」

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「感想」

 

前のドラマ『名もなき毒』では、ごく身近な市井の人々の心の奥底に眠る、“悪意”というものを描いていていた。
そこまでやるのか、という理解不能な薄ら寒さを感じたものだが、今回は違う怖さがあるらしい。
どうやら根の深い“恨み”をテーマにしているようだ。それはそれで、怖い。

 

 

 

先週の『ペテロの葬列』では、スペシャルとして2時間にわたり、ある老人にハイジャックされたバスの中での、濃密な犯人と乗客とのやり取りを描いていた。
今週は解放された乗客たちの、その後の状態を描いている。不可解なバスジャック、不可解な犯人の要求、そして恐怖への慰謝料が、これからの謎解きの要素となっていくらしく、想像を掻き立てられる。

 

 
私は原作を読んでいないので、ストーリーがこの後、どういった展開となっていくのか知らない。なので純粋にドラマ自体を楽しんでいるのだが、『名もなき毒』の時と同様に、感心していることが一つある。
それは、出演者がそれぞれ、登場人物として少しも違和感なく、役にマッチしていることだ。

 

 
ちょっと気弱だが誠実そうな杉村三郎に、小泉孝太郎。
その妻の、金持ちで何不自由なく育った、しかし実は今多コンツェルン会長の庶子である菜緒子に、国仲涼子。
広報室編集長の園田瑛子に、室井滋。
優しそうで美しいが、ちょっと陰のある訳ありな元エステティシャン間野京子に、長谷川京子。
謎のハイジャック犯佐藤一郎に、長塚京三。
金のことばかり頭にある、欲深そうな田中雄一郎に、峰竜太。

 

 
まだまだ脇の俳優たちに、なるほどと思えるような出演者たちがいるのが、今後の展開とともに、彼らがどういった役割を果たしていくのか楽しみだ。

 

 
今回新たにドラマの謎解きのヒントとして表れたのが、一枚の絵だ。広報室のメンバーがよく利用する喫茶店に架かっている絵画、『ダイヤのエースを持ついかさま師』である。
この絵でもっとも印象的なのが、女の目である。いかにも、只者でない雰囲気が漂っている。
それもそのはずで、この絵は高級娼婦、その侍女、いかさま師の三人が、右にいる裕福な若者の身ぐるみを剥がそうと虎視眈々としている様子を描いているらしいのだ。17世紀当時の主な3つの誘惑(淫蕩、飲酒、賭博)を道徳的に戒める表現との解釈である。

 

 
この絵がいったいどんな役割をになっているのだろう。

 

 
劇中で杉村三郎が、犯人を『教師だと思った』と言うくだりがある。
拳銃を2度も発射させたにもかかわらず、人質を傷つけるつもりはなかったようだ、と思わせる犯人。そして弁舌がたつところから教師だったと想像されるという。
編集長の園田が「私はあなたのような人を知っている。嫌いだからすぐに分かるの」と謎の言葉を言い、解放後に出社せず引きこもってしまう。ここにも過去に彼女の身の上に何かがあったらしいことが窺え、ドラマの枝葉としての楽しみも与えてくれる。

 

 
題名のペテロとはおそらく、ハイジャック犯である佐藤一郎のことを指しているのだろう。キリストの使徒の一人とのことらしいが、佐藤が過去何に仕え、誰を裏切り、復讐を企てるに至ったのか。

 

 

 

登場人物たちを淡々と描きながらも、卓越したストーリー展開が、この後も期待させるドラマとなっている。