『ペテロの葬列』 第8話 あらすじ&感想【ネタバレ注意】

 

第8話 衝撃の一夜 妻はー夫の決断~全ての謎を知る意外な共犯者 

今回の見どころ、それは何と言っても、くせ者井出の言動&暮木を知るコンビニ店店長の話である。

休職中の井出は、なぜか肝心な時にふっと社内に姿を現す。

会長が北米への出張を決めたため、体調を心配する秘書室がピリピリしている時に、橋本の前に現れ「お前も大変だね。会長とお嬢さんのお守りまで」と、意味深な言葉を吐く。

橋本の足がふっと止まった事が何よりも彼の心の揺れを象徴していた。実際、あの夜パーティを抜け出した菜緒子と迎えに行った橋本は、海岸の砂浜に並んで腰を下ろし、何か話をしていた。まるで恋人同士のようだ。悩みを聞いてくれる人がいれば、そして寄り添ってくれる人がいれば、心が動かされるのは当然のこと。菜緒子は、そして橋本の心は、何を思うのだろう。

井出に関する労連の報告書が出来た。杉村の、井出へのパワハラに関する『調査報告書』と共に『職場環境に関する改善勧告書』が来るという。

杉村に対する追及は行われないというのだが、もともと存在しないパワハラなのにと、グループ広報室のメンバーは憤慨する。

「まさか取引したんじゃないでしょうね」手島が言うと園田はキッとなる。

「あんた、モノの言い方に気をつけなさいよ。労連というところはね、そんなに簡単に処分なんかしないところなのよ」

だがセクハラと訴えられた井出の件では、彼は社長室付になるというのだ。これは出世ではないか。首を傾げる判断なのだが、園田は「社長室付って肩書は便利なもんでさ、ホントに優秀で戦力になる社員に対しても付けられるし、扱いに困る社員に対しても付けられるものなのよ」と言う。

本当にそうなのか。よほどの勢力側についていなければ、こんな人事ないのではと思えるのだが。

事実、井出が次期会長候補として担ぎ出そうとしている森元常務は、回顧録の出版を取り止めた。

野心復活か。社内のドロドロが垣間見えてくる。

次に井出は杉村の前に現れる。

話があると言って『睡蓮』に杉村を連れて行った井出は、意外なことを言う。

「あなたはパワハラなんて出来る人じゃない。私は嘘をついた。戦略上あなたを攻めることが一番効果的だったから、そうさせてもらったんです。ま、他の連中は雑魚ですから」

悪びれずにいう井出に、杉村は憤然と席を立とうとするが、井出は肩を押して座らせ、なおもこう言う。

「私は潔白だ。・・・間野のような女には気をつけなくちゃいけない。杉村さんは親身になり過ぎだ」

そして、「杉村さん、あんた間野が好きなんだ。抜き差しならないくらい、ホレてんだ」と言い、哄笑する。

なんか、煮ても焼いても食えぬ、というのは井出の様な男を言うんだろうなぁ。

あまりにも演技がうまいので、役を通り越して、この男優さんが井出本人に見えてきた。

暮木の件だが、前野メイが見つけた群馬のコンビニへ行き、、4人は店長に話を聞く。

店長の名前は、早川多恵。早川はなぜか暮木のことを「みっちゃん」と呼ぶ。彼女は生前のみっちゃんから指示を受けて、杉村たちの住所を調べたり、お金を郵送手配したりしたという。2人は相当信頼関係の熱い仲なのであろうか。

可笑しかったのは杉村が、自分たちの住所を調べるのは大変だったでしょと多恵に聞く場面だ。

「あたしみたいなお婆ちゃんは、コンピュータは扱えないって思ってるんでしょ」と、サクサク検索しているらしい様子がセリフから窺える。ついでに2チャンネル?も覗いているらしく、メイがネットの住人たちから好奇の的となっていることも知っていた。

そう。私も以前、80近い女性がブログを書いていることを知り、驚愕したことがある。今のお年寄りは、侮れないのだ。

それはともあれ、多恵の口から、御厨尚憲という人物は暮木とは別人で、みっちゃんは御厨の右腕ということが分かった。2人はコンビで小羽を教育し、日商フロンティア協会をあそこまで大きくし、引退したとのことだ。しかも、つるんでいたことを後悔していたらしい。

最後に多恵は「みっちゃんの本名は羽田みつあき」と言い、顔を覆って泣き出す。

彼女はいったい暮木(羽田)とはどんな関係で、彼の身にどのような事が起こっていたのだろうか。

クライマックスに向かい、増々目が離せない。